介護現場では様々な仕事が同時並行で行われているのが一般的であり、施設内では誰でもできる仕事から専門職にしか担えない仕事まで幅広く存在しています。特別な能力を持っていない場合には、それでもできる仕事を臨機応変に万遍なく行うことが求められますが、医療技術を習得すれば一つの仕事内容に特化することも可能です。
介護現場では高齢者に対する生活介助を行うスタッフの人数は複数確保することが多いものの、医療に関わるスタッフは一人ということも多くあります。万能な技術を持っている人を一人だけ抱えているという場合もありますが、一つの仕事内容に対して一人だけという形の現場もよくあるようです。そのため、全ての施設利用者に一人で対応しなければならないため、専門的な仕事に携わっているだけで多忙になってしまうこともあります。専門職であっても他の仕事を担うべきだと考える職場もありますが、現実的には他の仕事を担えるほどの余裕がなく一つの仕事に特化することになりやすいのです。
しかし、もともと医療にも介護にも興味があり、ただその共通項となる仕事だけを行っていれば良いという人にとっては良い選択肢とも言えます。技術さえあればできる仕事なので、病院やクリニックなどで少々経験を積んだ後で介護施設に転職すればすぐに現場で一つの仕事に専念することができます。高齢者に関わる病気は多岐に渡るため、どのような現場で経験を積んできた人であっても活躍できる可能性を秘めていると言えるでしょう。